給料が上がっても生活が楽にならない?9月の値上げラッシュから見える日本の家計
- ewalulei
- 4 日前
- 読了時間: 7分
「また値上げ?」
最近、スーパーで買い物をしていて、
そう感じることが増えていませんか?
いつも買っていた商品が少し高くなっていたり、
同じ金額で買える量が減っていたり。
一つひとつは数十円の違いでも
レジで合計金額を見ると、
「前より高くなったな……」
と感じることがあります。
そして2026年9月、また大きな値上げの波がやってきます。
食品だけで、なんと4,923品目が値上げされる予定です。
一方で、ニュースでは
「賃上げ」という言葉もよく聞くようになりました。
給料は上がっている。
でも、生活が楽になった感じはしない。
なぜなのでしょうか?
今回は9月の値上げをきっかけに
私たちの家計で今何が起きているのかを
できるだけわかりやすく見ていきます。

9月は4,923品目が値上げ。今年最大の値上げラッシュに
帝国データバンクの調査によると、
2026年9月に値上げされる飲食料品は4,923品目。
2026年では、もっとも多い月となります。
しかも今回値上がりするのは、特別な商品ばかりではありません。
たとえば、
・しょうゆ
・めんつゆ
・酢
・マヨネーズ
・ドレッシング
・冷凍食品
・バターやチーズ
・飲料
・お菓子
など。
普段の食卓に登場するものが中心です。
「ぜいたくを少し我慢すればいい」
というより、
普通に生活するためのお金そのものが
少しずつ増えている。
これが今回の値上げの大きなポイントです。
どうして、こんなに値上げが続くの?
「もう何度も値上げしているのに、まだ上がるの?」
と思いますよね。
値上げが続く理由は、一つではありません。
原材料の価格だけでなく、
原材料費の上昇
+
物流費の上昇
+
人件費の上昇
+
円安による輸入コスト
+
原油などエネルギー価格の上昇
と、商品を作って私たちの手元に届けるまでのコストが
さまざまなところで上がっています。
つまり、
「モノが高くなった」だけではなく、
「モノを作って届けるためのお金」も高くなっている。
その積み重ねが、スーパーの商品価格にも反映されているのです。
でも、給料も上がっているんじゃないの?
ここで気になるのが「賃上げ」です。
実際、日本では賃上げが進んでいます。
厚生労働省によると、
2026年の民間主要企業の春季賃上げ率は5.18%。
3年連続で5%台となりました。
平均妥結額も18,167円です。
数字だけを見ると、
「給料がこれだけ上がるなら、少し生活も楽になるのでは?」
と思いますよね。
ところが、ここに物価高の難しいところがあります。

給料が増えても「買えるもの」が増えるとは限らない
たとえば、毎月の給料が30万円だったとします。
それが、
30万円 → 30万6,000円
になったら、
給料は2%アップです。
「6,000円増えた!」
とうれしくなりますよね。
でも同じ時期に、
10万円かかっていた生活費が
10万円 → 10万5,000円
になったらどうでしょう。
給料は増えています。
でも、生活に必要なお金も増えています。
結果として、
「給料は上がったのに、なぜか余裕がない」
ということが起こります。
大切なのは「いくらもらったか」だけじゃない
ここで重要になるのが実質賃金という考え方です。
言葉は少し難しいですが、考え方はシンプルです。
もらえる給料が増えたかではなく、
その給料でどれだけのものを買えるのかを見る。
ということ。
給料が5%増えても、
身の回りのものが同じように高くなれば
生活が急に豊かになるわけではありません。
だから、
「給料が上がった」
というニュースを見るときには、
「物価と比べるとどうなの?」
まで見ることが大切なのです。
スーパーの「1万円」を想像するとわかりやすい
物価高をもっと簡単に考えてみましょう。
たとえば数年前、
スーパーで1万円分買い物をすると
買い物カゴいっぱいになっていたとします。
ところが商品が少しずつ値上がりすると、
同じ1万円を払っても、
以前よりカゴに入っている商品が少ない。
これが「お金の価値が実質的に変わる」ということです。
一つの商品では、
「30円くらいなら……」
と思うかもしれません。
でも、
牛乳で数十円。
調味料で数十円。
冷凍食品で数十円。
お菓子で数十円。
それが毎週、毎月積み重なります。
だからこそ、
「特別ぜいたくしていないのに、お金が残らない」
と感じやすくなるのです。

「節約すればいい」だけでは苦しくなる
物価が上がると、真っ先に考えるのが節約です。
もちろん、無駄な支出を減らすことは大切です。
でも、今回値上がりしているものを見てみると、
食料品や調味料など
生活に必要なものがたくさんあります。
食事をゼロにはできません。
電気も使います。
日用品も必要です。
つまり、
生活に必要なお金まで上がっていると
節約だけでは限界があります。
そこで、これからの家計は
少し違う視点で考える必要があります。
これからの家計は「3つ」で考える
物価高の時代だからこそ考えたいのが、
① 減らす
② 見直す
③ 増やす
この3つです。

①「減らす」固定費をチェックする
食費を毎日100円削るより、
一度見直すだけで毎月の支出が減るものがあります。
たとえば、
スマホ料金、保険、サブスクリプション、電気料金のプランなど。
「契約したまま、ずっとそのまま」
になっているものがないか、
一度確認してみるのもおすすめです。
②「見直す」何にお金を使っている?
次は、お金の使い方です。
家計簿を毎日細かくつけなくても大丈夫。
クレジットカードや銀行口座の履歴を1カ月分見るだけでも、
「これ、毎月払ってたんだ」
というものが見つかることがあります。
値上げが続く今だからこそ、
安いものを探すだけではなく、
本当に必要なものにお金を使う。
そんな考え方も大切になってきます。
③「増やす」収入についても考えてみる
そして、もう一つが収入です。
支出は、ゼロにはできません。
でも収入には、増やせる可能性があります。
昇給や転職、資格取得、スキルアップ。
最近では、副業や在宅ワークなど、
本業以外の収入源を持つ選択肢も増えています。
もちろん、
「副業を始めれば簡単に稼げる」わけではありません。
それでも、
「どうやって節約するか?」
だけではなく、
「どうすれば収入を増やせるだろう?」
という視点を持つことも、
これからの家計防衛の一つになりそうです。
そして、値上げは9月で終わらない
気になるのは、この先です。
2026年の食品値上げは、
すでに年間2万品目を超えることが確実とみられています。
さらに10月にも、
現時点で3,000品目を超える値上げが予定されています。
つまり、
「9月を乗り切れば大丈夫」ではありません。
これからも原材料価格や円相場、
原油価格、人件費などによって、
私たちの生活費は変わっていく可能性があります。
だからこそ、そのたびに不安になるのではなく、
自分の家計が今どうなっているのかを知っておくこと。
これが大切なのではないでしょうか。
給料を見るだけでは、家計はわからない
2026年は、賃上げが進む一方で、
値上げも続いています。
だからこれからは、
「給料がいくら上がった?」
だけではなく、
「生活費はいくら増えた?」
「毎月いくら残っている?」
「同じ金額で何が買える?」
まで見ることが大切です。
給料が上がっているのに、生活が楽になった感じがしない。
もしそう感じているなら、
それは単純に「使いすぎ」だからとは限りません。
物価が変われば、
同じ生活をしていても必要なお金は変わります。
だからこそ、まずやってみたいのは、
去年の自分の家計と、今の家計を比べてみること。
食費はいくら変わった?
光熱費は?
固定費は?
手元に残るお金は?
数字にしてみると、
「なんとなく苦しい」の正体が見えてくるかもしれません。
値上げのニュースに振り回されるのではなく、
知る。見直す。そして、できることから変えていく。
これからの物価高時代に家計を守るために、
まずはそこから始めてみてはいかがでしょうか。





